Model of Something (Clamp)

Model of something は金氏徹平による立体作品のシリーズであり、金氏本人によってストライプが描かれた透明のパネルを要素として、立体上でドローイング的に図像を構築していくという取り組みです。

Model of somethingという表題にもあるように、これらの立体は何らかの想定された立体物、テーマ性を持っている作品ではなく、鑑賞する角度から様々なストライプの重なりや光の透過を見つけることができ、まるで架空の化学実験モデルのようにその仕組みだけが作品として存在しています。あくまで未完成であり、その作品は鑑賞者に作品としてどのように存在するかを委ねられています。

 本来フリーハンドでカラーペンによって描かれているストライプは、常に壊れやすく、はがれやすく、不安定な状態にありますが、StareReapとのコラボレーションによりこれらの手作業により残された筆致は、その不安定さを残しながら、恒久的に存在する物質・インクに変換されています。